愛しいベガへ17(最後の晩餐)
6月12日に天の川を渡ったベガの記録〜腎不全ベガの場合〜17歳マンチカン♀前回はこちら ※眠っているだけのような姿ですがベガの亡骸が出てきますので苦手な方はこの先はご遠慮ください2023年6月12日夜9時半だいすきだった夕食タイムに夜空へ帰ったベガの亡骸を整えなくては ...
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6月12日に
天の川を渡ったベガの記録
〜腎不全ベガの場合〜
17歳マンチカン♀
前回はこちら
※眠っているだけのような姿ですが
ベガの亡骸が出てきますので
苦手な方はこの先はご遠慮ください
2023年6月12日夜9時半
だいすきだった夕食タイムに
夜空へ帰ったベガの亡骸を
整えなくてはなりません
主人とたくさん撫でて
お別れをした後
タオルをお湯で濡らし
丁寧に拭きました
昼間にブラッシングと
耳や鼻の掃除をしておいてよかった
目をつむらせながら拭くのですが
顔を拭くとどうしても開いてしまって
泣き笑いしながら
一生懸命閉じさせました
そして、体をまあるく
アンモニャイトの形にして
キャットタワーの器をひとつ外し
そこに寝かせました
まだベガが元気だったとき
病気もなにもしていなかったときから
キャットタワーに寝かせようと
決めていたのです
ベガはにゃんこ用のベッドを
持っていなかったので
万一のときは、どうしようと
考えていたのですが
夫婦でもそんな縁起でもないこと
話し合ったりしないので
一人で漠然とどうしようかなと
そこで思いついたのが
キャットタワー

主人に「あの器って外れるの?」
と聞いたら「外れる」と答えたので
一人で勝手に、そのときが来たら…
と決めていました
寝かせたら今度は保冷剤
これも、いつのころからだったか
数年前から
大きめの保冷剤が手に入ったら
とっておくようになりました
そんなこと考えたくもないけれど
自然と…そのときになったら困るので
「そんなに早々に用意しておかなくても
いつまでも必要にならなかったじゃん」
て、なればいいなって
願掛けの意味も込めて
拭いて、整えて、寝かせて、冷やして…
最後に、頭が沈まないよう
手下を枕にしてあげました
これでひと段落です
主人がその器を
再びキャットタワーにつけて
まるでいつもの風景と変わらない中
すっかりぬるくなったビールで献杯をして
夕食のつづきを始めました

目の前にはベガの亡骸
当然悲しいのですが
まだ実感がないのか
とにかく食べおわらないと、なのか
黙々と食べました
なんとなく夜中とか朝方とか
だんだん呼吸が速くなるか浅くなるか
だんだんだんだん…命の炎が…
みたいな最期をイメージしていたので
こんなドタバタ劇とは思わず
でも、だんだん消えゆく命を見つめるのは
きっとしんどいと思うので
この方がわがやらしいなあと
脱力というか、安堵というか
そこまで泣き崩れることなく
淡々と食べおえたと記憶しています
(正直、もうあまり覚えていません)
覚えているのはその後
夕飯がおわると
主人は洗い物、わたしは洗濯物を干す
それがわがやのルーティンなのですが
一人になってしまうと
とめどなく流れ出る涙
仕方ないですよね
ついさっきの出来事ですもの
先に洗い物を終えた主人が
涙声で「ごめん」と声をかけてきました
なにごとかと思うと
いつも、夕食の洗い物の際
主人がいっしょに
ベガのお皿も洗ってくれるのですが
「ベガのものはなにも手つけられなかったや」と…
「なに言ってんの!?
そんなのなんにもしなくていいよ」
と、答えて、二人でわんわん泣きました
手をつけないことは
わかっていたけれど
亡くなる当日まで
毎日取りかえていたカリカリとお水

今は、二人とも動くのが精一杯です
ちゃんとベガを整えて
ごはん食べて後片付けして
これだけで充分
この日の夜は
後のことはもう
なにも覚えていないけれど
念願の「3人で寝室」が叶った日でした
ベガが生きているうちに
叶えたかったけれど…
そろそろエアコンの季節だから
もういい加減、3人で寝ようね
って話している矢先でした
リビングと寝室と両方
一晩中エアコンをつけることになるので
今度こそ、元の生活に戻れると思ったのに…
主人が、ベガを寝室に連れて行き
ペットシートを敷いた
ベッドの上へ寝かせました
ベガにとって久々のベッド
わたしはそんなことも知らなかったのですが
主人がいつの間にか調べていました
いろいろ出てきてしまう可能性があるので
ペットシートを敷くのだそうです
そして、頭とお腹をよく冷やすこと
わがやにあった大きめの保冷剤を
頭とお腹に置きました
生々しい話ですが
出てくるとしたら頭とお腹なので

ベガは、おしっこは抜いてもらったし
一週間食べていないので
生きているときも、その後も
結局最後までなーんにも汚さない子でした
汚してくれてよかったのに
それから数日後に
ベガのトイレやゴミ箱を
片方づけることになるのですが
なにひとつ汚れていなくて
それが悲しくて
主人と「立つ鳥跡を濁さずだねえ」
と、まっしろなシートを眺めながら
話していました
寝たきりになってから数日
もしくは一週間くらい生きてくれるかな
なんて思っていましたが
まさしく、引き際が潔い鳥…いえ、猫でした
主人とわたしの真ん中に寝かせたベガを
また、撫でたりキスをしたり
電気を消して寝ようとするのですが
眠れるはずもなく
暗闇になってしまうと
余計に浮き彫りになってしまう現実に
嗚咽が止まらず
夜が白けてくるのでした
〜きょうの一枚〜2006.9.7

こどものころはベッドあったんです
生まれてちょうど2ヶ月の日
まだ瞳の色がキトンブルーでした
生誕2ヶ月のお祝いに
ベッドをプレゼントしたのですが
あまり使ってもらえず…
ベガはソファやイスなど
人間のもので寝るのがすきな子でした
初回はこちら
次回はこちら
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天の川を渡ったベガの記録
〜腎不全ベガの場合〜
17歳マンチカン♀
前回はこちら
※眠っているだけのような姿ですが
ベガの亡骸が出てきますので
苦手な方はこの先はご遠慮ください
2023年6月12日夜9時半
だいすきだった夕食タイムに
夜空へ帰ったベガの亡骸を
整えなくてはなりません
主人とたくさん撫でて
お別れをした後
タオルをお湯で濡らし
丁寧に拭きました
昼間にブラッシングと
耳や鼻の掃除をしておいてよかった
目をつむらせながら拭くのですが
顔を拭くとどうしても開いてしまって
泣き笑いしながら
一生懸命閉じさせました
そして、体をまあるく
アンモニャイトの形にして
キャットタワーの器をひとつ外し
そこに寝かせました
まだベガが元気だったとき
病気もなにもしていなかったときから
キャットタワーに寝かせようと
決めていたのです
ベガはにゃんこ用のベッドを
持っていなかったので
万一のときは、どうしようと
考えていたのですが
夫婦でもそんな縁起でもないこと
話し合ったりしないので
一人で漠然とどうしようかなと
そこで思いついたのが
キャットタワー

主人に「あの器って外れるの?」
と聞いたら「外れる」と答えたので
一人で勝手に、そのときが来たら…
と決めていました
寝かせたら今度は保冷剤
これも、いつのころからだったか
数年前から
大きめの保冷剤が手に入ったら
とっておくようになりました
そんなこと考えたくもないけれど
自然と…そのときになったら困るので
「そんなに早々に用意しておかなくても
いつまでも必要にならなかったじゃん」
て、なればいいなって
願掛けの意味も込めて
拭いて、整えて、寝かせて、冷やして…
最後に、頭が沈まないよう
手下を枕にしてあげました
これでひと段落です
主人がその器を
再びキャットタワーにつけて
まるでいつもの風景と変わらない中
すっかりぬるくなったビールで献杯をして
夕食のつづきを始めました

目の前にはベガの亡骸
当然悲しいのですが
まだ実感がないのか
とにかく食べおわらないと、なのか
黙々と食べました
なんとなく夜中とか朝方とか
だんだん呼吸が速くなるか浅くなるか
だんだんだんだん…命の炎が…
みたいな最期をイメージしていたので
こんなドタバタ劇とは思わず
でも、だんだん消えゆく命を見つめるのは
きっとしんどいと思うので
この方がわがやらしいなあと
脱力というか、安堵というか
そこまで泣き崩れることなく
淡々と食べおえたと記憶しています
(正直、もうあまり覚えていません)
覚えているのはその後
夕飯がおわると
主人は洗い物、わたしは洗濯物を干す
それがわがやのルーティンなのですが
一人になってしまうと
とめどなく流れ出る涙
仕方ないですよね
ついさっきの出来事ですもの
先に洗い物を終えた主人が
涙声で「ごめん」と声をかけてきました
なにごとかと思うと
いつも、夕食の洗い物の際
主人がいっしょに
ベガのお皿も洗ってくれるのですが
「ベガのものはなにも手つけられなかったや」と…
「なに言ってんの!?
そんなのなんにもしなくていいよ」
と、答えて、二人でわんわん泣きました
手をつけないことは
わかっていたけれど
亡くなる当日まで
毎日取りかえていたカリカリとお水

今は、二人とも動くのが精一杯です
ちゃんとベガを整えて
ごはん食べて後片付けして
これだけで充分
この日の夜は
後のことはもう
なにも覚えていないけれど
念願の「3人で寝室」が叶った日でした
ベガが生きているうちに
叶えたかったけれど…
そろそろエアコンの季節だから
もういい加減、3人で寝ようね
って話している矢先でした
リビングと寝室と両方
一晩中エアコンをつけることになるので
今度こそ、元の生活に戻れると思ったのに…
主人が、ベガを寝室に連れて行き
ペットシートを敷いた
ベッドの上へ寝かせました
ベガにとって久々のベッド
わたしはそんなことも知らなかったのですが
主人がいつの間にか調べていました
いろいろ出てきてしまう可能性があるので
ペットシートを敷くのだそうです
そして、頭とお腹をよく冷やすこと
わがやにあった大きめの保冷剤を
頭とお腹に置きました
生々しい話ですが
出てくるとしたら頭とお腹なので

ベガは、おしっこは抜いてもらったし
一週間食べていないので
生きているときも、その後も
結局最後までなーんにも汚さない子でした
汚してくれてよかったのに
それから数日後に
ベガのトイレやゴミ箱を
片方づけることになるのですが
なにひとつ汚れていなくて
それが悲しくて
主人と「立つ鳥跡を濁さずだねえ」
と、まっしろなシートを眺めながら
話していました
寝たきりになってから数日
もしくは一週間くらい生きてくれるかな
なんて思っていましたが
まさしく、引き際が潔い鳥…いえ、猫でした
主人とわたしの真ん中に寝かせたベガを
また、撫でたりキスをしたり
電気を消して寝ようとするのですが
眠れるはずもなく
暗闇になってしまうと
余計に浮き彫りになってしまう現実に
嗚咽が止まらず
夜が白けてくるのでした
〜きょうの一枚〜2006.9.7

こどものころはベッドあったんです
生まれてちょうど2ヶ月の日
まだ瞳の色がキトンブルーでした
生誕2ヶ月のお祝いに
ベッドをプレゼントしたのですが
あまり使ってもらえず…
ベガはソファやイスなど
人間のもので寝るのがすきな子でした
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