愛しい父へ10(最後の対面)
2月8日に旅立った父の記録前回はこちら 【2023.1.26】主人が実家を訪問し父は元気だったと教えてくれた夜仕事のことで伝えることがあって主人が父へLINEしたのですが割とリアクションの早い父なのに返信がありませんでした疲れて寝ちゃったのかな?【2023.1.30】母からの着 ...
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2月8日に旅立った父の記録
前回はこちら
【2023.1.26】
主人が実家を訪問し
父は元気だったと
教えてくれた夜
仕事のことで伝えることがあって
主人が父へLINEしたのですが
割とリアクションの早い父なのに
返信がありませんでした
疲れて寝ちゃったのかな?
【2023.1.30】
母からの着信

ふだん母から電話が
かかってくることはないので
嫌な予感しかしませんでした
母は泣きながら
ほんとうに寝たきりになってしまった
ことを伝えてきました
主人が帰った後
父はよろよろでなんとかお風呂に入り
それきり
ほとんど食べられず
トイレも自力では無理になったそうです
「今すぐ行く」と言ったのですが
もともと2月2日に訪問する予定だったので
予定通り、そのまま電話を切りました
ベッド生活に入ってわずか数日の出来事
お医者様の勘で
「そろそろ」と思ったのか
ベッド生活になってしまって
頭が終わりだと思い込んでしまったのか
一番驚いたのは主人です
「だって元気だったよ?」
「仕事していっしょにカステラ食べたんだよ」
ずっと見てきた母ですら
あっという間の出来事だったそうで
主人が動揺するのも無理はないです
【2023.2.1】
わたしが実家訪問する予定の前日
この日は
めいっこがもともと訪問する日だったそうで
これが「最後のおじいちゃん」
訪問を約束したときは
こんな状態とは
予想していなかったことでしょう
もう数日待ってくれていたら…
でも、この日を設けていなかったら
会えなかったかも知れないので
神様が作ってくれた最後の時間
途中、父とめいっこの自撮りが
送られてきました
めいっこはたくさん泣いたそうですが
とってもいい笑顔
父は…今まで見てきた
「痩せてしまった父」とはまたちがう
さらに一段と…もう人間の最後の姿
【2023.2.2】
いよいよ、わたしが訪問する日
母の電話があってから
毎日まいにち
「なんとか訪問する日までもってくれ」
神棚にお願いしていました
ああ、神様ありがとう

と、思ったのに!
前の晩に、お猫様が
調子悪くなってしまいました
さっきまで元気だったの
なんというタイミング
奇しくも神棚に横たわる黒猫様は
昨年の父の誕生日パーティーの日に
実家からもらったもの
ベガが身代わりになってくれたのでしょうか
いや、でもそしたら
ベガを置いてお見舞いに行けないんだよ
よく、お子さんがいる人が
「お出かけの時に限って熱出す」と
言っていたのがよくわかりました
「行けないかも知れない」
と母にLINEをしました
父と母のことを思うと
もうなんともやるせないきもち
せっかく、この日までもったのに
が、翌朝なんとか数時間なら
ベガをひとりにしても平気そうな
状態になっていたので
急ぎ用意をしやっと念願の実家へ
父は、リビングの
パーテーションの向こうにいました
主人が来たときに
いろいろ配置転換したようで
ベッドの上でも仕事ができるように
ベッド用のディスクも追加レンタルしてあり
プリンタも移動してあったのに
もうそこには起き上がることもできない
父の姿がありました
新年会のときよりさらに
かすれた声で
なにか言葉を交わしたはずなのですが
覚えていません
忘れないよう
ブログに残そうと思ったのに
もう忘れちゃいました
そして、みんなでランチをしました
母が作ってくれたサンドイッチ
サンドイッチを用意している母を見たとき
「ああ、無理してでも来てよかった」と思いました

幼いころから慣れ親しんだ母の味
今こうして
最後の父を眺めながら食べることになるとは
一生忘れらない味
父は、本当にちいさなサンドイッチのかけらと
コーヒーをなん口か飲んでいました
自分では食べられないので
母に口に運んでもらいながら
それでも、だいすきなコーヒーは
飲みたいんだなとうれしく思いました
たまに「コーラ」とも言い
母が飲みかけのペットボトルを
慣れた手つきで飲ませていました
そのうち「トイレ」と…
わたしは席を外そうとしました
でも、母が「ともちゃん手伝って」と
「ええ〜」嫌とかそうゆうことでなく
見ていいものなのか
なにをどう手伝ったらいいのか…
正直動揺しかありませんでした
父は、 わたしがいようが
お構いなしで下着をずるんっと脱ぎ
ああ、もうそういうことじゃないんだな
ベガが膀胱炎になったとき感じましたが
(いっしょになんてしちゃってすみません)
生きていれば
必ずついてまわる排泄は
恥も外聞も関係ない
食べること以上に必死です
母は大きなポータブルトイレを
ベッドの横に設置し
父が移動するのを手伝います
わたしも言われるがまま手伝うのですが
痩せ細った父の体に触れるのが怖くて
どれくらい力を入れていいものなのか
わからず
恐る恐る父に触れます
なんとか父は用を足し
また父がベッドに戻るとき
母が「よかったねーお父さん
娘に手伝ってもらってよかったねー」
としきりに言うので
「え、そういうものなのか」
席を外そうとした自分を恥じました
「それならば!」恐る恐るだった手に
グッと力を入れて父を強く抱き抱え
元の位置に戻しました
「こんなとき介護の資格があったらな」
と思いました
職業にするかはさておき
親、配偶者、道行く困ってる人…
サッと手を差し伸べることができます
余談ですが
かつて、車椅子から落ちてしまった女性と
また別の日に父と同じくらいの男性が
転んでしまったところに遭遇し
手を差し伸べたものの
どうやって起こせばいいのかわからず
結局周りの人に手伝ってもらったのですが
そのときも介護の資格が頭をよぎりました
このときの父も
介護の方に大変お世話になりました
訪問医師と看護師さんの他に
定期的に介護士さんが
(正確には看護師さんだったかな?)
父の爪を切ってくれたり
アロマオイルで
頭やむくんでしまった足を
マッサージしてくれたそうです
今の介護士さんて
そんなことまでしてくれるんだー!
感動しました
めいっこの訪問の前
また別の介護士さんたちに
お風呂にも入れてもらったそうで
3人の「お風呂部隊」が
部屋の中にサッとお風呂を設置して
父を入れてくださったそうで
父は「きもちいい」を連発していたそうです
ポータブルトイレなどは
父がまだ元気なときに
自分で用意していたそうで
(ぜんぜん知りませんでした)
父は、自宅で乗り切る覚悟だったのですね
母や元看護師のおばの協力ももちろんですが
たくさんの専門の方々がいらっしゃって
そして、今の進んだ介護システムのお陰で
父の希望を叶えることができました
そして、いよいよ
父との最後の会話ですが
長くなってしまったので
次回に持ち越します
「愛しい父へ」こんなに長くなる
予定ではなかったのですが…
⑩くらいでおわらせるつもりだったんですけど
無駄に長くなってしまいました
もし、お読みくださってる方が
いらっしゃるのなら
ありがとうございます
あともう少しだけ
お付き合いいただければ幸いです
初回はこちら
次回はこちら
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ありがとうございます🙏
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【2023.1.26】
主人が実家を訪問し
父は元気だったと
教えてくれた夜
仕事のことで伝えることがあって
主人が父へLINEしたのですが
割とリアクションの早い父なのに
返信がありませんでした
疲れて寝ちゃったのかな?
【2023.1.30】
母からの着信

ふだん母から電話が
かかってくることはないので
嫌な予感しかしませんでした
母は泣きながら
ほんとうに寝たきりになってしまった
ことを伝えてきました
主人が帰った後
父はよろよろでなんとかお風呂に入り
それきり
ほとんど食べられず
トイレも自力では無理になったそうです
「今すぐ行く」と言ったのですが
もともと2月2日に訪問する予定だったので
予定通り、そのまま電話を切りました
ベッド生活に入ってわずか数日の出来事
お医者様の勘で
「そろそろ」と思ったのか
ベッド生活になってしまって
頭が終わりだと思い込んでしまったのか
一番驚いたのは主人です
「だって元気だったよ?」
「仕事していっしょにカステラ食べたんだよ」
ずっと見てきた母ですら
あっという間の出来事だったそうで
主人が動揺するのも無理はないです
【2023.2.1】
わたしが実家訪問する予定の前日
この日は
めいっこがもともと訪問する日だったそうで
これが「最後のおじいちゃん」
訪問を約束したときは
こんな状態とは
予想していなかったことでしょう
もう数日待ってくれていたら…
でも、この日を設けていなかったら
会えなかったかも知れないので
神様が作ってくれた最後の時間
途中、父とめいっこの自撮りが
送られてきました
めいっこはたくさん泣いたそうですが
とってもいい笑顔
父は…今まで見てきた
「痩せてしまった父」とはまたちがう
さらに一段と…もう人間の最後の姿
【2023.2.2】
いよいよ、わたしが訪問する日
母の電話があってから
毎日まいにち
「なんとか訪問する日までもってくれ」
神棚にお願いしていました
ああ、神様ありがとう

と、思ったのに!
前の晩に、お猫様が
調子悪くなってしまいました
さっきまで元気だったの
なんというタイミング
奇しくも神棚に横たわる黒猫様は
昨年の父の誕生日パーティーの日に
実家からもらったもの
ベガが身代わりになってくれたのでしょうか
いや、でもそしたら
ベガを置いてお見舞いに行けないんだよ
よく、お子さんがいる人が
「お出かけの時に限って熱出す」と
言っていたのがよくわかりました
「行けないかも知れない」
と母にLINEをしました
父と母のことを思うと
もうなんともやるせないきもち
せっかく、この日までもったのに
が、翌朝なんとか数時間なら
ベガをひとりにしても平気そうな
状態になっていたので
急ぎ用意をしやっと念願の実家へ
父は、リビングの
パーテーションの向こうにいました
主人が来たときに
いろいろ配置転換したようで
ベッドの上でも仕事ができるように
ベッド用のディスクも追加レンタルしてあり
プリンタも移動してあったのに
もうそこには起き上がることもできない
父の姿がありました
新年会のときよりさらに
かすれた声で
なにか言葉を交わしたはずなのですが
覚えていません
忘れないよう
ブログに残そうと思ったのに
もう忘れちゃいました
そして、みんなでランチをしました
母が作ってくれたサンドイッチ
サンドイッチを用意している母を見たとき
「ああ、無理してでも来てよかった」と思いました

幼いころから慣れ親しんだ母の味
今こうして
最後の父を眺めながら食べることになるとは
一生忘れらない味
父は、本当にちいさなサンドイッチのかけらと
コーヒーをなん口か飲んでいました
自分では食べられないので
母に口に運んでもらいながら
それでも、だいすきなコーヒーは
飲みたいんだなとうれしく思いました
たまに「コーラ」とも言い
母が飲みかけのペットボトルを
慣れた手つきで飲ませていました
そのうち「トイレ」と…
わたしは席を外そうとしました
でも、母が「ともちゃん手伝って」と
「ええ〜」嫌とかそうゆうことでなく
見ていいものなのか
なにをどう手伝ったらいいのか…
正直動揺しかありませんでした
父は、 わたしがいようが
お構いなしで下着をずるんっと脱ぎ
ああ、もうそういうことじゃないんだな
ベガが膀胱炎になったとき感じましたが
(いっしょになんてしちゃってすみません)
生きていれば
必ずついてまわる排泄は
恥も外聞も関係ない
食べること以上に必死です
母は大きなポータブルトイレを
ベッドの横に設置し
父が移動するのを手伝います
わたしも言われるがまま手伝うのですが
痩せ細った父の体に触れるのが怖くて
どれくらい力を入れていいものなのか
わからず
恐る恐る父に触れます
なんとか父は用を足し
また父がベッドに戻るとき
母が「よかったねーお父さん
娘に手伝ってもらってよかったねー」
としきりに言うので
「え、そういうものなのか」
席を外そうとした自分を恥じました
「それならば!」恐る恐るだった手に
グッと力を入れて父を強く抱き抱え
元の位置に戻しました
「こんなとき介護の資格があったらな」
と思いました
職業にするかはさておき
親、配偶者、道行く困ってる人…
サッと手を差し伸べることができます
余談ですが
かつて、車椅子から落ちてしまった女性と
また別の日に父と同じくらいの男性が
転んでしまったところに遭遇し
手を差し伸べたものの
どうやって起こせばいいのかわからず
結局周りの人に手伝ってもらったのですが
そのときも介護の資格が頭をよぎりました
このときの父も
介護の方に大変お世話になりました
訪問医師と看護師さんの他に
定期的に介護士さんが
(正確には看護師さんだったかな?)
父の爪を切ってくれたり
アロマオイルで
頭やむくんでしまった足を
マッサージしてくれたそうです
今の介護士さんて
そんなことまでしてくれるんだー!
感動しました
めいっこの訪問の前
また別の介護士さんたちに
お風呂にも入れてもらったそうで
3人の「お風呂部隊」が
部屋の中にサッとお風呂を設置して
父を入れてくださったそうで
父は「きもちいい」を連発していたそうです
ポータブルトイレなどは
父がまだ元気なときに
自分で用意していたそうで
(ぜんぜん知りませんでした)
父は、自宅で乗り切る覚悟だったのですね
母や元看護師のおばの協力ももちろんですが
たくさんの専門の方々がいらっしゃって
そして、今の進んだ介護システムのお陰で
父の希望を叶えることができました
そして、いよいよ
父との最後の会話ですが
長くなってしまったので
次回に持ち越します
「愛しい父へ」こんなに長くなる
予定ではなかったのですが…
⑩くらいでおわらせるつもりだったんですけど
無駄に長くなってしまいました
もし、お読みくださってる方が
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